2013年04月29日の段、Episode.I!「小麦がなければパンを食う」

この話は、あまり公には話さないようにしてきたのだけど、

2011年の紀伊半島大水害のあとのこと。
ようやく道は通れるようになったものの、被害を受けた各家庭・店舗は依然として泥や水と格闘していた。
水道が止まった状態で。
真夏で、作業をしている自分たちは水分を失っていきながら、水分補給は最低限に限られていた。

そんな中で
「株ができない!」
と被害者面をした客が2人やってきた。

彼らは互いに面識はないだろうが、こちらは分かっている。
どちらも大水害では何ら被害のない高台の住人だった。

株ができないのは当たり前のことだった。
そもそも「株ができない」という表現自体、なんと頭の悪いことか。
通信網も断たれ、株がどうこうではなく、インターネットが使える状態ではなかったのだ。
そのことを説明すると2人のうち1人はこう言った。

「私は専門家じゃないからインターネットがないと株ができないなんて知らないの。」

この女は小麦がなければパンを食うんだな。

この2人は今も時どきやってくる。
「画面に変な請求が出てきたから手続きしちゃった」
「パソコンの後ろの何か回るのうるさいぞ」

お金をもらえれば、本当にそれでいいんだろうかと、そう思えてくる。

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職業:むかし、元オタク
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